今年のお盆、立山黒部アルペンルートと上高地に行き、みごとに雨にやられた。
そのことは、以前の記事に書いた。
そのリベンジに10月12日から再挑戦する予定であった。
10月の山は冷えてくるものの、降水確率は比較的低いのがこれまでの統計であった。
ただ、この時期になると、紅葉も終わりかけ、雪が降る可能性もあることについての知識を得ていた。
9月の後半、南の海上に台風となり得る目が発見されたという報告を見た。
その目は、もう一つできているそうだった。
その目は台風となり、10月上旬にやってくるのではないかという話であった。
8月、9月、10月になりにつれ、台風の進路は、北向きから、北東向きへと進路を変えていくという話も何かで知った。
気圧や偏西風の関係で、毎年そういう傾向になるらしい。
今回、台風によって旅行を阻害される懸念はあったものの、何とかなるのではないかと思っていた。
台風18号は、予想より被害が軽くて助かった。
その後に19号ができているのは天気図からは分かっていたが、その詳細についての報道はない。
日本列島に関係なく、南海上をすり抜けてくれよ、という希望があった。
実際、そういう台風もあったからだ。
しかし、ご存じの通り、台風19号は、勢力が強いまま、列島を縦断する形となってしまった。
自然のことで起こってしまったことを人間の手で変えることはできない。
出発前の4日前には、セミナー参加のため、私は東京入りをしていた。
そして、台風情報を時々みながら、嫁と旅行をどうするかを電話で話した。
3日前の情報では、直撃するかどうかは定かではない。
しかし、かなり大きな勢力を持った台風だという話である。
進路予想からすると、旅行に行ったとしても、つらい雨に見舞われて、美しい景観を臨むことができないことは確定的だった。
さらに、旅行中でのアルペンルートのどこか、例えば、1本しかないロープウエーが止まって、身動きがとれないことも想定された。
さらに帰りの電車が動いていないという事態も考えられた。
ということで、キャンセル料を支払っても旅行をしないという決定を下した方が賢明だと判断した。
嫁が旅行会社に行った。
そうしたら、係の人が教えてくれた。
現時点では、旅行の中止についての知らせが来ていません。
今、キャンセルすると、お客様都合のキャンセルとなり、30%のキャンセル料が発生します。
旅行2日前までは同じ30%で、1日前は40%となります。
もう少し待ってからでもいいのではないですか?
という話であった。
なるほど。
こちらは、つらい旅行を中止することはすでに決定している。
後は、いつそれを旅行会社に通知して処理するだけだ。
最悪40%の手数料をとられてもいい。
旅行会社が中止の決定をしたら、100%の返還があるのだから、期待値から計算すると、ぎりぎり待ってみてもいい。
結果は、2日前に電話するとつながらないので、お店に行ってみると、旅行は中止が決定したとのこと。
これにより、全額の返金となった。
正直言うと、旅行会社には気の毒な気持ちを持っている。
しかし、旅行会社も旅行を催行した時のリスクを考えると、無責任ではいられない。
最低でもできる範囲の安全策、次善策を講じるとなると、大変だ。しかも、もしも事故があった時のもめごとを考えると、中止にした方がいいのではないかという判断があったのではないかと推測する。
とにかく、これで今年の山(高山)への挑戦は終わった。
きっと来年もまた山のことを考えている。