2020年2月2日
気象病、お天気によって病状が変わる

季節の変わり目

昔から、季節の変わり目に精神的に不調をきたす方が多いことが知られています。
一番多いのは、春で、次は秋です。

その理由は長らく不明でした。
ストレス耐性に関する、それらしい理屈がつけられていました。

不思議だったのは、暑いなら暑い、寒いなら寒いと同じ状況であれば、それほど不調者は増えないのに、変化のある時に増加するという特徴があります。

天気に体調や気分が左右される

昔から、天気が悪い日は調子が悪いという方がおられます。

最近では、その変化を顕著に感じて、それを口に出す人が増えてきました。

天気が悪い日は、

・頭痛が起こりやすい
・肩が凝りやすい
・めまいが起こりやすい
・ゆううつになりやすい
・痛みがひどくなりやすい

など、多彩な症状が起こる、あるいは悪化する方がある程度の割合でおられます。

「気象病」という病

こうした現象は、偶然ではないと考えられるようになりました。

目には見えないですが、自律神経のバランスが崩れた時になりやすいと想定されています。
めまいも、内耳の気圧の関係で起こりやすくなっている可能性があります。

これらの症状は、気圧の変化や温度変化と相関関係にあります。
体内バランスを崩す外部要因は、自律神経の調節がうまく作動せず、症状を引き起こしていると考えると、合点がいきます。

こうした症状を「気象病」という言葉で表されるようになりました。

対処法

現在、明確な対処法は見つかっていません。

いくつかの治療法や対処を行うことは、いくぶん有効でしょう。

1 薬物療法
 交感神経を抑える薬物療法で軽減する場合があります。
 痛みに対しては、飲み過ぎないよう気を付けながら、痛み止めを処方します。
 めまい止めが多少有効な方もおられます。

2 軽い運動
 ストレッチ体操など体の負担が少なくて、自分にあった運動を軽く行う習慣をつけるのもよいでしょう。
 どんな体操がよいか分からなければ、ラジオ体操第1を行うと約3分間、体を動かすことになります。

3 呼吸法
 腹式呼吸や瞑想は、副交感神経の働きを高めます。
 気分や体の状態を安定させる効果があります。
 腹式呼吸がうまくできると、α波というリラックスした状態で出やすい脳波は出現しやすくなります。