2013年3月14日
住宅ローンの金利の怖さ4

年収によって、借りられる最大額が異なるという話をしました。

家を買いたいけど、お金が十分にない。
そういう人に対して、ハウスメーカーは、どのような対応をするのでしょうか?

年収300万円の人の対しては、300万円×25%=75万円。
1年の支払いをここまでにおさめないといけません。

それで、例えばの話ですが、2000万円の借り入れをするとします。
30年固定3%のローンを組みたいと購入者が考えた場合、それは却下されるのです。
なぜかと言えば、年間の返済額が101万円になるため、ローンを組めないという事態が起こるのです。

そのため、親切(?)なハウスメーカーと銀行は、金利の安い変動金利を勧めます。
もし、3年固定0.7%の金利があった場合、
当初の年間返済額は、739308万円で、75万円の壁をクリアするのです。

本来、安定した金利で借り入れすることのできなかった人が、一時期安い金利のローンを選択することで、融資が通る可能性が高くなるのです。

年収400万円の方だったら、年間返済額は140万円まで。
3%の固定金利だと、151万円になるので、アウトです。
しかし、1%の変動金利だと、115万円でセーフとなるのです。

こうして、綱渡りのきわどいローンが組まれることになります。

さて、ローンを組んで購入した方の未来はどうなると思いますか?

金利の安い内は、節約をすれば、何とか支払うことができることができるでしょう。
しかし、固定期間が切れて、気がついたら利息が3%になっていたらどうなるでしょう?
何とか支払いのできる人とできない人に選別されるでしょう。

そして、今後です。
インフレになる見込みということは金利も上昇する見込みが高いです。
実際、住宅ローンでも、長期金利は上昇しつつあります。

金利は変動するものなので、過去何十年かを見ると、7%や8%の金利もありえます。
そうした時に、ギリギリで生活していた人はローンを返済できるのでしょうか?

これが、アメリカで起こったサブプライムローンの仕組みと似たところです。
日本でも、数年後に、ローン破産者が急増するものと考えられます。

今、対処できる人は、金利が上がる前のなるべく早い時期に長期固定金利で借り換えをすることをお勧めします。
実際、現在、借り換えをしている人が増えているのです。