脳に電磁気をあてて治療する方法がある。
高価な機械が必要で、時間も1時間くらい要する。
高額な自費診療で行っている病院もある。
この治療が健康保険の適応になった。
と言っても、使用するには制限がある。
危機の扱いに熟練した者が行うこと。
そして、(概ね)薬物療法が効かない人に限られる。
これまで、自費診療でやってきたところは、儲かったかもしれない。
値段の付け方も自由である。
しかし、健康保険が適応されるということは、相応の金額になることを意味する。
つまり、ボロ儲けすることができない。
これまで、脳への電気刺激あるいは、電磁波での刺激には、賛否両論があった。
うまく機能するケースが割合あるという意見もある一方、
意味がないと喝破する人もいる。
言えることは、期待しうる可能性はあるが、確実に効果があるかどうかは不明である。
さて、脳へ刺激を与えるのは、電気や磁気だけではない。
日常的に接するものとして、音がある。
音は、音波、すなわち、空気の振動が耳という器官を通じて、脳の聴覚野に刺激をもたらす。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ここ数年、音楽を聴く時間が少なくなった。
音のゆらぎが脳に与える刺激が減ったことで、心身の不調を整えられなくなってきているのかもしれない。
特にiPhoneXになると、イヤフォンジャックがなくなってしまった。
Bluetoothによるイヤホンは音量が足りず、音質も劣って聞く気をなくしてしまっていた。
ただ、ソニー製のヘッドホンタイプのものだけは、かつて聞き取れなかった音が聞こえるくらい鋭敏だ。
久しぶりにヘッドホンをかけて聞いてみた。
サンプルは、ショパンのピアノ協奏曲第一番。
その1楽章の最後の3分程度に脳をゆらすクライマックス場面がある。
低音から高音まで音の波動が押し寄せてきて、最後に滝のように音が流れ落ちてくる。
一次聴覚野自体は、側頭葉に位置するにも関わらず、体感的には、頭頂葉が刺激される感触を持つ。
もしかすると、聴覚野から、体性感覚の運動野に刺激を伝達しているのかもしれない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
これとは別の話になるが、最近、スピーカーのハウリングの問題があり、診察室の音楽をカットしている。
待合室には、有線のモーツァルトの音楽が流れている。
これまでは、同じモーツァルトの音楽を聞きながら、診療していた。
以前、いくどか経験したことがあるが、モーツァルトの音楽が途絶えた時に問題が起こることが多いことを述べている。
また、騒音で精神的苦痛を負っている人がいる。
音は、安らかに生活するために重要な役割を果たしている。