2019年8月1日
やはり、睡眠は、体の様々な生理に関与していた

いつの頃か、あるいは、なぜ、このような形になっているのか、詳細が謎の「睡眠」という生理現象。

1日眠らないでも、体のだるさや日中の眠気を感じます。

数日、眠れないと、仕事や生活に支障をきたします。
さらに長期にわたって、睡眠がとれないと、認知機能の低下、うつ状態などの精神機能の障害だけでなく、体の障害も起こしえます。

テレビで、塩分制限をしているにも関わらず、高血圧となっておられる方がおられる方が紹介されていました。
1日1万歩歩いているのに、血圧が下がらない方もおられます。

高血圧は、塩分摂取量や運動だけでなく、まったく異なった要素も関与していることが判明しました。

塩分の排泄が良好で、血圧が安定している方は、
「夜の睡眠がよくとれている」
という、一見、血圧とは関係ない重要な要素の1つにあげられています。

睡眠がうまくとれず、塩分排泄が悪い方は、自律神経のバランスを乱す要因となる、「コルチゾール」という生体ホルモンの数値が高いからというのがその理由のようです。
コルチゾールというのは、薬剤にも使用される、「ステロイド」の一種です。
ストレスによって、コルチゾールの分泌量は増え、血圧や血糖を上昇させます。

だから、自律神経のバランスが整って、睡眠も良好になると、血圧も安定傾向になることがよくみられます。

実際、普段の高血圧だけでなく、日中、自律神経が乱れて、血圧が160〜180mmHgと高くなってしまう方もおられます。
そういう方には、自律神経を調節する安定剤を服用した方が、降圧剤を使用するより、有効なこともあります。

睡眠をとるために、薬を使った方がよいかどうかは、今のところ、個々の症例によりますが、自律神経のバランスで血圧が上がることは分かっています。

普段、血圧が正常な人でも、病院で測定すると、高く出る方がおられます。
これは、緊張による自律神経の乱れによって、異変が起きてくることが理由として挙げられます。

自律神経の調節能力を甘くみてはいけません。

また、睡眠が大切であることは、言を俟たない現実です。