2015年12月29日
高額のコンサートチケット料金は、ミシュラン三つ星と同じようなものか

クラッシック音楽の世界では、日本の交響楽団が演奏するチケットは、大概1万円でおさまる。
小澤征爾氏が来院した時は、指揮者の氏に高額なペイが必要なためか、14000円と普通はない金額だった。
この一連の公演は、小澤氏が癌になる前の貴重な公演であり、大変人気があったため、チケットは、即日完売した。

また、完売したチケットを転売する人も結構いて、相場を見ていると、大体、1.5倍~2倍くらいの金額で取引されることが多かったようだ。

この10月は、日本にウィーンフィルハーモニー管弦楽団が来日して、大阪を初めとして、愛知、神奈川、東京での公演が決定した。

チケットの料金は、35000円。

海外のオケと指揮者が来日した時につく値段が15000円~20000円くらいが多い。
2万円を超えると、高額なチケットになるだろう。
それが、普通のオケの倍はするので、人気がある反面、集客の苦労もあっただろうと思われる。

2年前のウィーンフル、およびベルリンフィルでは、完売して、オークションも高値で取引されていたが、今年は、正規料金の座席も完売ではなく、従って、オークションの取引額は、販売額を下回った。
転売を目的として購入した人には、残念でしたというところ。

まあ、これだけお高いチケットもそうそうないと考えると、ミシュラン三つ星のお鮨、和食、フレンチに劣らぬ値段となる。
腹も太らないのに、たいそう高いお値段だこと。

ただし、腹が太るなら、1000円、2000円で事足りるため、ミシュランの店に行く人は、それ以外の何かを求めていくのだから、同じ本質が流れているのかもしれない。

料理店も高いが、入る人数が限られる。
一方、コンサートでは、一度に2000人以上が会することになる。

安い席もあるので、単純なかけ算では割り出せないが、3万5千円×2000 =7000万円の収入となる。
しかし、指揮者や演奏者の報酬、そして、旅行代金。楽器は別に搬送料金がかかる。滞在費用ももちろんかかる。
広告にかなりの出費がかかる。
ホールの使用代金とスタッフの手配とその支払い。
合わせていくらになるのだろうか?

ダイワハウス工業の協賛となっているため、チケット収入だけでは、赤字なのかもしれない。
何ともおそろしい世界だ。