2015年8月16日
「湯だめうどん」って知っていますか?

さぬきうどんに興味のある方は、「釜揚げうどん」という言葉をご存じだと思います。
うどんもお湯も温かいのが基本です。
お湯につかっているうどんを、専用のつゆにつけて食べるという、極めてシンプルな料理です。
値段も安いことが大変です。
食べ初めと食べ終わりでは、最後、めんが少しのびてきます。
ですから、通は、うどんを早く食べます。

シンプルがゆえに、うどん自体の味を楽しむことができ、かつ、ごまかしがききません。
そばだと、盛り蕎麦が、シンプルでごまかしにくいですね。

さて、讃岐うどんの中では、有名な、釜揚げうどん。
チェーン化されている有名なうどん店では、釜揚げうどんは、正式な、釜揚げうどんではないと考えています。

その他、さぬきの人では、釜揚げうどんを頼んだ時、ある条件を満たしていないと、「これ、釜揚げちゃうやん!」と文句を言う人があります。

一体、何が違うのでしょう?

正式な釜揚げうどんは、うどんを釜で湯がいたすぐの麺を供することを言います。
つまり、できたてほやほやの麺ですね。

一方、予め、湯がいていて、用意されている麺のことを、「湯だめ」と言います。
釜揚げは、ゆでたてですから、注文すると、「10分かかるよ」などと言われます。
一方、湯だめだとすぐに提供されます。
値段は同じか、釜揚げの方が少し高くなります。

うどんさほど関心のない人にとっては、大差はありません。
ここに、こだわりを持つ方は、うどんに愛情を持ち、求める基準が厳しい方です。

厳しい人に言わせると、日本で売られている、「釜揚げうどん」の大半は、「湯だめうどん」ということになるのです。