2019年12月7日
5人に1人の働かない人

医師になってから、5人に1人くらい働かない人がいると思った。
同様に変な人もいると思った。

10人に1人は確実に存在する。
でも、それ以上の割合のような気がする。

ある病院での勤務では、5人の内、3人はあまり働かなかった。
別の病院に移ると、5人いて、5人とも、まずまずの働きをしていた。

特定のサンプルでは大きく差が出てしまうが、全体的にみて、5人に1人くらい(あるいはもう少し少ないかもしれない)は、働かない変な医師がいると確信した。

医師の世界は、独特なのかなと思った。

しかし、外の世界をみても同様だということが分かりつつある。

労働で悩む人の話を聞くと、
「どこに行っても、難しい人がいる」

やはり5人いれば、1人くらい存在するのが普通みたいだ。

働かない人については、例えば、工場のベルトコンベアーで行う作業で、明らかに仕事を怠けている人がいたら、コンベアーがストップする。
それを何回もやってしまう人がいたら、全体の生産性が下がるため、排除されるはずである。

そうすると、5人に1人働かない人が入っても、取り除かれた人の代わりの人がやってきて、一見同じように回ることになる。

パレートの法則というものがある。
(※ 元々は、経済学者がつけた言葉)

80:20の法則とも呼ばれている。

生物界に「アリ」がいる。
アリのほとんどは、働きアリである。

しかし、働きアリの行動を観察してみると、10匹のアリがいたら、2匹のアリは、ほぼ働いていないことに気づいた。

そこで、働いていない2匹のアリを除いて、働いているアリを入れて10匹にした場合、やはり2匹ほど働かないアリが出てきた。

反対に通常よりよく働くアリが10匹の内、2匹いる。
その2匹に当たる働きアリを集めて10匹にまとめた時、やはり2匹の働かないアリが出てくることに気がついた。

生物の遺伝子的な特性が組み込まれているのかどうかは不明である。

この法則は、アリだけでなく、人にもあてはまる。

そう考えて、集団に入り、仕事を構えていかなければならない。