2019年2月16日
跳梁跋扈するファイナンシャルプランナー(以下FPと略す)

・FPを無視して、ぼくがやったこと

現在、様々なファイナンシャルプランナーが生息しておられます。
お金の提案をする場合に、FPの資格がないと不利ですから。
ですから、銀行でもFP資格をとっている方が、結構おられます。

ところで、ぼくは、FPの資格を持っていません。
それでも、3年くらい前に、東京で「お金のセミナー」をしてきました。
資格を持っていないからといってタダではありません。有料です。

自分ではこういう体験をして、こういうお金の使い方や借金については、自分ではこう考えています、とリアルな現実をお話してきました。
シミュレーションができるようにかなり具体的な数字も入れました。

おまけの資料に、
1 ホテルをお得にとる方法
2 家を(実質的に)ただで買う方法
3 お金に物をいわせて、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンをガンガン回る方法

なども入れました。
上の2つの方法だけでも、セミナー代の価値は十分とれたはずです。

このセミナーは、東京より安い価格で地元でも開催しました。

実は、このセミナーは、有料で開催するより先に職員に、「気に入ったら、自分の思う金額でいいから、寄付してください」と言って公開していました。
そして、集めたお金に私の持ち金を足して、わずか10万円ほどですが、寄付しました。
寄付先は、日本赤十字社の東日本大震災義援金です。

理由は、
1 赤十字社は、寄付金に関して事務手数料をとらないから、お金がそのまま届きやすいから
2 折しも、時期が震災から4年経た時期で、忘れて風化しそうになる記憶をもう一度甦らせるためです。

・真実を語っても儲からない

はじめ、セミナーを数回行おうかと考えました。
地元と東京で2回ずつ。
実際、キャンセル待ちができたので、開催しようと思えば可能でした。
でも、セミナーは、ギュッと濃縮して、それぞれ1回ずつで終わらせました。

理由は、やっていて、しんどくなったからです。
そして、しんどい割にお金は儲からない。
有名人とか人気講師なら、別ですよ。
ぼくのような名のない者が、みたくない現実を語っても、多くのお金をもらえないし、セミナーもその時限りのものとなります。

ぼくは思いました。
「真実を語っても儲からない。」
夢みる人の幻想を打ち砕くことになるかもしれません。
ディズニーのように夢をみさせてくれるところにお金は流れ込んでいくものです。

・暗躍するFPが増えてきた

急激に増加したFPで、中立な相談業務を行っている人は、どのくらいいるでしょうか?
先ほど述べたように、中立な相談は、単発相談が多い、お金を高くとりにくい、ゆえに業務として成り立ちにくいというのが実体です。

ですから、儲けるFP、あるいは会社の儲けに貢献するFPは、資産運用の話をすることが多くなります。

銀行ですと、資金を預かって運用するような業務。
保険相談だと保険加入によるマージンを狙う業務。

彼らも食っていくために、何らかの手段で儲ける必要があります。

そうすると、経路は様々としても、顧客のどこかから、お金を抜き取らないとやっていけない理屈になります。
銀行系だと、投資信託、ETP、REIT、国債などいくつかの金融商品をばらして別のかごの中に入れ、「卵は同じかごに入っていないから、(保証はできないけれど)大丈夫ですよ」と言います。

本当にそうでしょうか?

・猿のダーツ投げ

以前より語り継がれている有名な話があります。

目隠しした猿に、新聞の相場欄めがけてダーツを投げさせ、命中した銘柄をポートフォリオに組んでも、専門家が選んだポートフォリオと、大差なかったという逸話です。
場合によっては、ダーツによって決めた方が感情が入らない分、利益が生まれやすいという状況もありえるそうです。
(ランダムウォーク理論)

投資信託となると、日経平均を上回る成績を残しているものは、ごく少数だったそうです。
これは、過去の話ではなく、現在でも状況は変わっていません。

・銀行は、あなたの預金残高に応じて、勧めるプランを変えてくる

これは、銀行へ預金に行った時によく起こります。
引き出した時には、あまり言われません。
なぜなら、残金が少なくなるからです。

預金をする人には余裕資金があると判断するのは、普通の銀行だけではありません。
ゆうちょ銀行でも、通帳を預かった時にその人の預金額をみていて、その資産額にあった投資を勧めてきます。

あなたが、30万円~50万円くらいの残高なら、定期預金を勧められるのが一般的でしょう。
300万円以上の残高があった場合、おそらく投資信託かそれに関連した投資を勧められる可能性が高いと思います。
これは、FPというより、窓口のお姉さんに目ざとく見つけられます。

投資信託の契約を行うと、相応の報酬が見込まれるからです。

「よーく考えよう。お金は大事だよ」
というCMが流行った頃もあります。
その通りであります。

一方、私は、そのCMを宣伝した会社の保険には、加入していません。

お金の問題は、ご自分の責任で、人任せにせず、よくよく考えてください。