2016年2月28日
芸人の取り分は、浸食されている

ピース又吉が売れている。
世間で周知の通り、芸人で発の芥川賞受賞による。
先日、彼の出ているCMを観た。

ここで、1つ疑問が噴出した。
彼が出ているCMの出演料で、彼自身はどれくらいもらえるのだろう?

独立した俳優、アナウンサー、スポーツ選手などはそのまま収入となるだろう。
しかし、ここでも、吉本興業が、事業主として手数料をとり、残りを又吉さんに振り込んでいると考えられる。

お笑いの興行をした場合に、その出演者に出演料を渡して、興行主が手数料をとる。
これは、商売の原則として、しごくまっとうなことだ。
手数料の率が適正であれば、言うことはない。
その手数料が高いのか適正なのか、私には分からない。

個人的に嫌だなと感じたのは、芸人さんの本が売れて印税が入った時、その印税収入の多くが、著者の芸人さんではなく、吉本興業という会社に入ることだ。
これは、契約時にそう取り決められているらしい。

以前、麒麟の田村裕が、「ホームレス中学生」という本を出版したことがあった。
この本の売れ行きはよく、田村は2億円の印税を手にしたという。
(このお金のほとんどは他人のために使い、現在は残っていないという話である)

こうしたちょっとした「事件」に目を付けた吉本興業が、印税にも及ぶ条件付の契約を結ぶことにしたのである。
何とも、ケツの毛羽まで抜く吉本興業か。

芸人の著作やCMくらい自分の収入にさせてあげればいいのに。
たまにあるこういう事件は、吉本にとってはたいした額ではないだろうが、個人的には、一生に影響を与えるほどの収入となる。

がんじがらめで自由のない仕事は、ごめんこうむりたい。