最近、読書から遠ざかっていた。
本が読めないのは、エネルギーに乏しいからかもしれない。
比較的最近、芥川賞受賞作品を3つ読んだ。
まず、「スクラップ アンド ビルド」
次いで、「コンビニ人間」
そして、最後が「火花」だ。
火花なんて、受賞して本になった後、買って少しだけ読んだけれど、置いていたら、どこにあるか分からなくなっていた。
うちでは、私が買った本は、家族の各の手に取られ、その後、散在されているのが常であった。
従って、私は、のだめカンタービレ、ちはやふるをすべて買いそろえているにもかかわらず、未だに読破できていない。
火花については、2冊目の本も買った。
しかし、それも行方不明となってしまった。
(家族が排出して拡散する生活物に溶け込んでしまった)
仕方がないので、3回目は、AmazonのKindle晩で購入した。
私のiPadは、他の者に占領されないので、それで初めて読破することができた。
さて、3つの受賞作の感想である。
「スクラップ アンド ビルド」は、何となく読みにくい。
自分の感性から、少し隔たりがあるかもしれない。
結局、いいのかどうかよく分からなかった。
一応、読み終えたという、わずかばかりの達成感があった。
次に「コンビニ人間」を手に取った。
これは、少し読んだだけで、感性がまったく異なるけれど、おもしろい人物が描かれているということがすぐに分かった。
中盤の展開は予想していなかったけれど、狭い物語が有機的に絡み合って、よかった。
これは、普通の人には書けない作品だ。
才能の問題だけではない。
発達障害の人の感覚が通常とは、まったく異なる面があることを実感した。
(作者が発達障害であるかどうかは不明)
文章に小難しい言葉は、それほど使われていないが、独自の切り口や感覚が目新しかった。
次いで、「火花」である。
これは、感受性の強い主人公をうかがうことができる。
この人は、障害ではなく、奥手で、自分の主張をしにくい人間だと思わせる。
漫才に対する挿話もたくさんあった。
ほほえましい話とリアルに困るだろうなという話があった。
全体に文章がうまいと思う。
火花は、Kindle晩を含めて、3冊買ったことになるのだけれど、印税は吉本興業に入るのだろう。
ピース又に入るのであれば、スッキリするが、そうでなければ、お金を無駄にしたと思う。
それでも、芥川賞作品を読むことができてよかった。
以前、読んだ本では、「苦役列車」がおもしろかった。
その前に出た「蛇にピアス」は独特だった。
「蹴りたい背中」は、才能は感じるけれど、おもしろいかどうかは微妙だった。
自分の元気度は、本を読むことができるかどうかでいくらか判断できる。
昔みたいに、もう少し貪欲に本を読むことができたら、まだ向上できるかもしれない。