仕事場の近くに麺類を主に提供している飲食店があります。
一度、つぶれたように見えました。
それがしばらくして暖簾がかかっているので、別の店がオープンしたのかと思いました。
しかし、よく見ると、同じお店でした。
年老いた姉妹が切り盛りしているお店です。
帰り際、たまたま眺めると、高齢の女性の方がお店から出てくるのが見えました。
このお店は、一見さんでも入ることができるけれど、なじみの客の社交場となっているのでした。
だから、夜は、そういう客だけ集めて居酒屋の形式を営んでいます。
値段が安くて、割合まともな食事を食べさせてくれるものだから、以前は、ぼくも数回通いました。
ただ、明らかに常連さんが占めている店での居心地が悪いため、あまり足繁く通うことはありませんでした。
店主の一人は、ほとんど注文をしないおじいさんの肩をもみほぐしています。
そして、彼らにしか分からない共通背景でのお話をされます。
ぼくは、食べたらすぐに帰りますが、常連さんはうだうだ話をしているようです。
まあ、それもいいのでしょう。
これは、社交場と考えた方がよろしいようです。
気に入らなければいかなければいいだけ。
彼らのじゃまをする権利もありません。
客は、平等になんて、変な権利意識をかざさない方がいい店です。
おそらく、売上もそこそこで、何とか経営を保持しているのでしょう。
高級店の排他性。
一見さん、お断り。スーツにネクタイ着用が義務。
一方、大衆店の排他性。
なじみでないと、落ち着かない。
まあ、そういうお店が存在してもよろしいのではないでしょうか。