2018年8月9日
生命保険の原価を考える

—————
生命保険の原価って、本当のところ、どれくらい?
—————

かけすての生命保険(定期保険)は、人口に対する死亡率などで算定されています。
その元になる算定率が決まっているため、
▲実は、保険の原価は会社を問わず、一定となるわけです

にもかかわらず、各社の保険料が異なるのは、
「事務手数料」が違うからです。

同じ保険内容の組み合わせで、金額に違いが出る場合は、そういうことです。

そして、もう1つの理由は、複数の保険を組み合わせているため、何が割安で、何が割高なのか、分からなくなってしまうことです。

早い話、最も多くの人に関心が集まる、かけすて保険(定期保険)と貯蓄保険(終身保険あるいは、養老保険)を組み合わせて販売するケースが多いのです。

具体的には、
「定期特約付終身保険」
「定期特約付養老保険」
という名前の生命保険が多く販売されています。

これに、プラス医療保険を入れていくことが一般的です。
私が、最初に入った保険は、定期付終身保険に医療保険を追加したものです。

つまり、
1 定期保険
2 終身保険
3 医療保険

に同時加入したわけです。

私が、加入した保険は、死亡保障20倍型というもの。
終身保険が150万円。
死亡保障がその20倍の3000万円。
そして、医療保険は、1日の入院で5000円という保障です。

現在は、年齢を重ねて、保険料が高くなっていますが、加入当時は月々の支払いが1万円少々でした。

そして、その内の7割くらいが、3000万円の死亡保障に費やされていることを知りました。
医療保険は、1000円くらい?

積み立てている終身保険には、2〜3000円ほどしか使われていなかったことに驚きを隠せませんでした。

実は、かけすて保険(定期保険)の手数料は高く、貯蓄性の高い保険の手数料の方が安いという性質があります。

だから、かけすて保険は、ほどほどにした方がよいのです。

しかし、貯蓄保険主体にすると、月々の保険料が高額となり、家計を圧迫します。
また、貯蓄性の高い保険のデメリットとして、
・早期に解約した場合は、支払った元本を下回ること
・生命保険会社が破綻した際は、貯蓄保険から削られていくこと

があります。

ですから、私個人としては、貯蓄保険を多くかけることにも疑問を感じます。

それなら、利子はつかなくとも、元本を割らない、銀行口座から天引きでの積立預金を推奨します。
これを確実に行うことができたなら、医療保険も入らなくてよいかもしれません。

日本人は、保険好きと言われています。
身の丈に合っていない高額の保険に加入して、意味のないお金を支払っているケースも散見されます。

ちなみに、かけすて保険(定期保険)を見直す時期として、次の2つが大きく関係します。

1 更新により、保険料が高額となった時
2 住宅ローンを組んで、団信に入った時
 (死亡した際には、住宅ローンがなくなるため)

こういう時期があるため、かけすて保険(定期保険)と貯蓄性保険を一体化しないで、切り離しておいた方がよいと考えるのです。

大きな出費として気をつけるべきものは、
1 家
2 車
3 保険
の3つは、気にしておく必要があります。

ちなみに、そういう私も案外、保険をかけています。

1 最初に入った死亡保障3000万円の定期付終身保険
(現在、毎月の支払いが2万円少々)
→ これは、次の更新(保険料が高くなる時)に解約する予定

2 開業時に入った死亡保障4000万円の医師会の共済保険
(2万円少々ですが、30%ほど返金があります)
→ 年齢とともに保険料が上がるため、いずれ解約するつもりです

3 全労済での死亡保証金 1500万円の保険
(掛け金の更新はありませんので、継続します)

4 全労済での医療保険 入院 1日5000円
(月の支払いが3000円くらいで、更新がないため、継続予定)

保険についてのプランを考えることは、自分の将来を見直すきっかけになります。

病気をすると、入りにくい、あるいは、割高となる保険です。
それでも、10年に一度くらいは、見直しをされた方がよいと考えています。