女性の活躍が叫ばれている。
30年前には、専業主婦の方が多かったのだが、今は共働き世帯の方が多い。
この現象は、必ずしも女性がいきいきと生活できていることを意味しない。
バブル前までは、住宅ローンを組むと、インフレで、負債の額より、不動産の価値が上がっていたため、夫の収入だけで、ローンを完済することができた。
また、条件がいいと転売して、利益も得て、引っ越しすることができた。
しかし、バブル以降は、そういう時代ではない。
・住宅ローンを返済すること
・子どもの学費を捻出すること
・余暇を楽しむこと
・減っていく賃金の対処すること
・老後の資金を蓄えること
などによって、妻も働かなければ、生活が成り立たない世帯が増えてきた。
これは、自らが進んで動くより、そうしなければ、苦しくなる情勢になったということだろう。
よい、悪いは別にして、離婚率が増加した。
昔は、女性が独立して生活するすべがあまりなかったので、我慢して結婚生活を維持していたことも理由にある。
嫁いびりは、世代を超えて、継がれていった。
近年では、いびられた嫁が姑になった時、経済的に強くなった嫁に、いじめられるケースが出てきた。
どちらにしても、いびりはよくないが、人生の全般でいびられてきた女性は気の毒に思う。
離婚率の上昇は、女性が経済的に自活する手段を持ったことと関係はあるだろう。
死ぬほど、我慢する必要がなくなったからだ。
ただし、今でも経済的な理由から、離婚できないでいる女性は多い。
決して、離婚を推奨するわけではないが、女性の自由がきかないことがある。
・夫が浮気して、あからさまに相手の女性と暮らしているのに、分かれると、生活費が足りなくなるため、離婚できないでいる方
・現在、大所帯の家庭は少なくなった中で、1人だけ、親族でないお嫁さんに疎外感がある
・別居することができたが、財産分与の問題で、離婚が滞っている方
そういう方は、「お金の問題」で分かれられないでいる。
それは、悲しいことだ。
私が、お金の問題によく触れるのは、人生の岐路で難渋している問題の内、お金で解決できる問題が、結構あるからだ。
現実に、生活の問題とお金の問題は、社会生活を営む上で、切り離していくことができない。
上記の問題を抱えている女性に中で、家庭に入った収入をすべて夫名義にしている方が多いことを懸念する。
女性が自立していく場合は、自分の口座をもって、そこに蓄えを入れた方がいい。
いわゆる、へそくりとは異なる、ライフプランと考える。
それを踏まえて、妻にあたる人に、「自分の口座を持って、地道に預金していきましょうね」と勧めることが時にある。
自立や自由を得るためには、経済的な独立を考えておかなければ、実行に移すハードルが高くなることを念頭においてほしい。