仕事ができて、収入も人より多いが、なぜかお金が残らないということがある。
残らないどころか、足りないということもある。
勉強ができる、仕事ができる、頭がいい、とは一線を画した、お金のあるなし。
お金のリテラシーは、頭で考えることと現実にギャップがあることが多い。
まず、認識不足になりやすいこと。
そして、認識できたとしても、実践するつらさに耐えがたいことが多いこと。
だから、高学歴、高収入が、預金残高多し、とはならない。
むしろ、高い地位にある人は、支出が多くなるため、家計としては苦しいということがある。
映画監督の黒澤明氏も、高級肉を好み、知人に馳走することも多かったこともあり、家計は火の車だったという。
反対に、どこにでもいそうな婆さんが、趣味も持たないで、何に費やすでもなく、お金を貯めていったら、死後、サラリーマンが驚くほどの金額を残していたという実例もある。
収入が多くなくとも、使わず、貯蓄して、時間を味方につけたら、指数関数的に貯まることがある。
私たちの多くは、親からきちんとしたお金の教育を受けていない。
また、自分の子どもにも、そういう教育を施していない。
また、自分が教えるような知識や知恵、あるいは、行動規範を持っていないということはよくある。
運で儲けたのではなく、地道に築いた財産なら、資産そのものよりも、それを作るための方策を教える方が価値を有することが多い。