1年くらい前かな、バーチャルランチ(VL)というサイトに登録をした。
それは、気の合いそうな人と交流を行うサイトとして場を作ったのだと思う。
登録した初期に1人の若者と話をした。
話す時間は、基本15分。
それ以上、時間を費やすと、有料会員となって、毎月支払をしなければならない。
その若者と話をしたのは、1年以上前。
それから、そういう機会がなかった。
ところが、不思議なことに、この1ヶ月ほどで、立て続けに3件、お話したいという申請がきた。
これは、私が行っている活動に注目する人が増えている……
という風に私は捉えなかった。
この急増には、「違和感がある」と直感した。
その違和感を確かめるために、あえて、申請を受け入れて、動画で話をした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
1件目
20歳すぎの若い女の子の申請。
着物を着て、顔を隠している。
親子ほど、年が離れている私に何のお話がしたいの?
バーチャルランチ(VL)では、15分までお話するのは無料だけれども、それ以上お話する場合は、支払料金が発生する。
メッセージには、zoomのリンクが貼ってあった。
これは、バーチャルランチ(VL)の料金を支払わずに長い話を進めたいというメッセージだ。
話をしてもつまらないと思いながらも、申請を承認して、日時を決めることになった。
その後、その子の仕事の都合か、時間が少し延長になった。
それでも、一応、決めた約束は実行した。
当日、開いたzoomで、その子はマスクをつけていた。
明らかにofficeの中にいるという風景だった。
後ろには従業員が行き来していた。
女の子は、北海道から東京に上京して、不動産会社に勤務している。
彼女が話したい要件は、自社が扱っている不動産、おそらく1ルームマンションを売りたいということが分かった。
私は、
・以前に1ルームマンションにマンションに投資して、損をしたこと
・宅建に資格に合格したこと
・自宅を4軒購入しているという実績があること
・今後、不動産価値が下落する可能性が高いため、少なくとも2023年を過ぎるまで、不動産を購入する気はないこと
をお伝えした。
世の中には、騙せる人とそうでない人がいる。
また、同じ人でもそこに誘導できる場合とそうでない場合がある。
女の子は悟った。
話は10分ほどで終わった。
Zoomは、いらなかったね。
でも、契約にこぎつけるチャンスの時に必要となるから、リンクを貼っていたのだろう。
なるほど、この女の子は、営業目的ね。
「ミーティング前に、Line交換してもいいですか?」
と打ち合わせであったので、
「実際に、お話して決めさせていただきます」
と返答しました。
営業が不発でしたが、Lineの交換いいですか?
と訊ねてきたから、いいですよと答え、つなげた。
また、機会があれば、売り込みをするつもり?
でも、私は、そんな手に乗らないよ。
しつこければ、ブロックするだけ。
何の得があるのか、分からない。
でも、自分にできる精一杯の営業をしている。
いい方法がないんだね。
一応、やったという形跡を会社にみせることができるよう、つないだよ。
今後は、本当にいいサービスを売ってね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
2件目
FP(ファイナンシャルプランナー)という人から、申請があった。
承認して、日時を決めましょうというメッセージを送った。
それとともに「営業目的の方とのお話はお断りしています」という言葉を添えた。
すると、それからの連絡はなく、バーチャルランチを翌日に退会していた。
この人も営業目的だったのかな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
3件目
聞き上手の名人という赤田(仮名)さんから、申請があった。
へえー、名人というからには、それなりに自信と実績があるということだろう。
一度、名人芸をみたくなった。
私は、15分しかお話しすることのできない無料プランを使っています、と説明すると、大丈夫ですとzoomのリンクを貼ってきた。
最近、有料プランを避けて、zoomを使っている人が増えているということね。
これは、VR(バーチャルランチ)の収益に影響するはず。
果たして、このサイトは、生き残れるのか?
その懸案はさておいて、聞き上手の人は、その言葉通り、気持ちよくお話することができた。
1時間か1時間半の時間が、あっという間に過ぎ去った。
そして、次にお話する日時も決めてから話を終えた。
次回は、大手企業で講演している自分の師匠を紹介する予告していた。
そして、約束の日の前にLineで、「青井さん(仮名)とおつなぎします」と共有できるメッセージを送ってきた。
紹介された青井さんには、挨拶のコメントを送信した。
青井さんは、FPで、特にFXでは、大きな儲けはないものの、負けなしなので、ジワジワお金が増えていくという話をして、その損益表を見せてくれた。
そう言えば、赤田さんも、その師匠に教わって利益を出ているという話とともに、詳細な利益額を見せてくれた。
「チャートか何かでタイミングを見計らって取引するのですか?」
と訊ねたら、
「いいえ、何もみないです。ただ、Apple Watchで、その時の価格を確認して、決済するかどうかを決めるだけです」
という返答があった。
彼の損益表は、損得なしの0円が1回だけで、他はすべて1〜3万円までの利益だった。
師匠の青井さんの損益表は、もっと長かった。
初期の100万円が3年間で450万円になっていた。
「これは、ぼくが開発した独自の方法です。利益は出るけれど、反面、面白くないと感じるかもしれません」
と付け加えた。
「それについて、日時を決めて、FXセミナーを行います。それは、お金はいただきません。気に入ったら、スクールに入ってください」
との申し出があった。
私は、不思議に思った。
株で1回も負けたことのないという人を知らない。
億を稼ぐというFXについても同様である。
それとともに、せっかくの機会だから、100億円の資産を持つ黒川さんを紹介します、という提言があった。
黒川さんは、橋下徹さんとコラボした講演会に出席していて、二人が並んで写っているポスターもある。
「えっ?100億円も持っている人が、なぜ私のような大したお金も持っていない人と会うのですか?」
疑問に思って聞いてみた。
さらに、私は、休日前の夜10時くらいにしか、現地に行くことができませんよ、と告げた。
すると、
「黒川さんは、生活が普通の人とは違っている人だから、ひょっとしたら、夜でも会ってくれるかもしれません。それを訊ねてみます」
と一度、答が保留になった。
それから、2日くらいして、
「黒川さん、大丈夫みたいです。ゲストルームを確保しています。でも、翌日の朝10時までしか滞在できませんが、それでいいですか?もし、困るようなら、交渉してみます」
と返事が返った。
そして、
「すみません。やはり、宿泊は、翌日10時までしかできないのは、変更できませんでした」
と追加のコメントがあった。
すごく寛大なアプローチと変えられない規律。
誘惑と規律性の高い言葉がけ。
妙だと思った。
FXのことについて1つ質問した。
「FXの取引は、サラリーマン向けに100万円の元本で投資するシミュレーションになっています。もし、10倍の1000万円で投資したなら、利益も10倍になるということですか?」
返答があった。
「そういうことになります」
元々、疑心暗鬼で進めていた話だが、さらに疑問が生じた。
(損しないで儲かる話があるなら、儲けたお金を再投資したら、さらに資産が増えるのではないの?
どうして、こんな金にならない話に時間をかけているの?)
言わなかったけれど、心の中に留めておいた。
そして、黒川さんと会う約束をする前に、2つの条件を言われた。
1 決算書を持って来て下さい
2 法人の謄本を持って来て下さい
節税の話をしていたから、決算書の話は、少しだけ理解できるところはあるけれど、法人の謄本がなぜ、必要なの?
私は、Lineに記載しました。
「謄本は、嫁にとってもらわないといけません。嫁は、理由がないと謄本をとることはありません」
少し間が空いて、返信があった。
「謄本は、公開されているもので、申請すれば、誰でも見ることのできものですから、気にしなくていいでしょう」
いえいえ、気にしますよ。
謄本は、カネを借りる時に必要となる。
でも、お話するだけなら、いらないでしょう?
それは言わなかった。
ただ、相当怪しいことを確信した。
1 無料で得になることを教えてくれるということ
2 100億の資産を持つ人が、夜中に会うということ
3 謄本が必要だということ
4 FXで負けがないということ
5 インフレを抑えるためにFRB(アメリカ中央銀行)が、金利を上げているということの説明を求めたこと
FXのレートと損得表は、Excelで作ったのでないかと思われる。
数字の並びと色しかないから。
それが、本当なら、証券会社の損益表やロゴも写っている証拠を出せるはず!
これは、あり得ない!
会う時には、最寄りの駅から、黒川さんの事務所までレンタカーで送るという。
事務所って、何の事務所?
私が学生時代に住んでいたアパートの隣にあったような、「ヤ」の事務所?
事務所に連れて行かれたら、何かの契約をするまで、あるいは、白紙に署名した契約書を書くまで監禁される?
(ナニワ金融道を参考されたし)
世の中、そんなうまい話はない。
それ以降、Lineのメールも電話もブロックしている。
そして、VR(バーチャルランチ)も退会した。
危ない体験をしたかもしれない。