ギリシア神話に、プロメテウスという神が登場します。
プロメテウスは、エピメテウスという兄弟神の兄にあたります。
医学用語で、よく出てきますが、
プロという接頭語は、「前」という意味
エピという接頭語は、「後」という意味です。
プロメテウスは、前もって考える神です。
一方、エピメテウスは、後で考える神です。
人にも、そのような性格のバリエーションがありますね。
プロメテウスは、前もって考えるという以外に、預言者としての意味を持ちました。
プロメテウスは、未来を知っていたのです。
特に、ギリシア神話で登場する、あまたの神々の中で、最上位に君臨する、「ゼウス」の重大な未来に関する秘密を知っていました。
ゼウスは、その内容を聞き出したいと切望していました。
その口実として、ある出来事で、プロメテウスを拘束します。
その罪は、神しかしかうことのできない、「火」の使い方を人間に教えたことです。
プロメテウスは、山の断崖にくくりつけられました。
そして、その周囲を縄張りとしている、大ワシにプロメテウスの肝臓を食わせることにしました。
しかし、プロメテウスの肝臓は、翌日には再生するので、また大ワシが肝臓を食らいます。
こうした拷問が、日ごと続いていくので、忍耐強いプロメテウスもさすがに耐えることができず、ゼウスに秘密を吐露しました。
この秘密の内容は、「アキレス」を含む、トロイ戦争に及びます。
(興味のある方は、ギリシア神話をお読み下さい)
さて、私がギリシア神話を読んだことで、変えることのできない事象が2つ存在すると思いました。
1 神話の中で、予言は、絶対である(必ずあたる)。
2 死者が生き返ることはない。
ギリシア神話は、話の絡みが縦糸と横糸が絡み合って語られるので、内容が理解できると、予想以上に面白いですよ。
ちなみに、プロメテウスの弟は、有名な、「パンドラの箱」と関係があるだけでなく、ノアの箱船とも関連があります。
シュリーマンが、自分の生涯をかけて、トロイ遺跡を発掘した価値のある魅力的な神話が、ギリシア神話です。