不動産を修理する場合、かなり悪くなってから修築した場合、修繕費が莫大にかかる上、元通りに戻るかどうかわかりません。
人間の体でいうと、ある限界点を超えて悪くすると、後戻りがきかないことがあります。
通常、命まではとられませんが、歯の衛生などは、その典型的なものでしょう。
だから、使えなくなったから替えるのではなく、劣化した時点での修理などメンテナンスを心がけることが大切となります。
私は、昔から不思議でした。
古くなった診療所は、医者が「古い」だけでなく、あらゆる調度品が古いこと。
駐車場の仕切りのペンキも見えなくなったら、それきりになっている所が多くみられます。
そうなる前に、どうしてメンテナンスをしないのだろうと疑問に感じていました。
旅館などは、古くなっても、古いなりの味があるのに。
これが、意識の差なんですね。
旅館は年数を経ても格式や赴きがあれば、「古い」とは言わない。
それは、お客さんが不満足しないように、そうじをしたり、こまめに修理をしたり、手を加えているからです。
以前、お年の先生の診療所を訪れた時、何十年も前に買ってそのままになっている机、すり切れた椅子、そういうタイムスリップした小道具に囲まれた空間に滞在して、時代錯誤の感覚に陥ったことがあります。
私の所も5年半を超えましたので、建物そのものはわずかに古くなっています。
しかし、ソファを3セットとりかえたり、応接セットを入れたりしました。
絵も何点か飾り、お花も眺められるようにしました。
駐車場も要望した結果、分かりやすいように名前や番号を入れてもらいました。
今期も少し改良、来期も少し改良していきます。