ディズニーシーに位置しているホテルミラコスタ。
結構前に予約していないと普通の部屋でもなかなかとれないという。
特に港の見える部屋は値段が高いにもかかわらず、一番人気で4ヶ月前に予約してもとれなかった。
それで、数年前、港に面したテラスルームをとりたいという希望のもとに、予約できる最新の日時に電話を入れることにした。
それは、宿泊する6ヶ月前の午前9時のできごとである。
念のため、当日早めの1時間前に電話を入れてみた。
すると、録音された音声案内でただいまの時間は予約を受けつけていないというアナウンスが聞こえた。5分前にもかけてみた。同様だ。
それで、時報をチェックしながら、9時ジャストにかけた。すると、呼び出し音が変わったものの、係の人になかなかつながらない。
わずか数秒の差で先を越されたのだろう。
係の人につながったのはそれから15分以上たってからのことだった。
さて、期待を込めて、テラスルームの希望を伝えると、係の人は残念そうに「ただいま、港のみえる部屋はスイートルームをのぞいてすべて予約が入っているんです」と答えがあった。
「えっ!?ぜんぶ埋まっているのですか?」
特別の部屋ならともかく、普通の部屋なら港がみえる部屋は100室くらいはあるだろう。
それまでも部屋は埋まっていた。
タッチの差の電話で、一度にすべてが決まるとは考えにくい。
それで、何か思い当たる理由はないかたずねてみた。
すると、ホテルでは、最大5泊まで連泊を受けていて、その分で埋まっている分があって、本日、売り出しできる分は終了したとあった。
なるほど、6ヶ月前が予約できる限界点だと思っていたが、実は、連泊を入れることで、5日前からできるんだ。
部屋は最初のものと変わっていいそうだから、早めに予約しておく人に有利になることを学んだ。
お金だけではない。
情報の差がこんなところにも出てくる。
翌日、嫁さんが9時の一番のりを狙って電話してみた。
今回、9時を30秒早い時間にダイヤルを入れると、ジャストにつながった。
それで、希望の部屋を
「ええっと、テラスルームで…ハーバービューの」
係の人は答えた。
「はい。少しお待ちください。…ただいまなら、ポルトパラディーゾサイト・ハーバービュー・テラスルームがおとりできます」
「ええっ!?本当にとれるんですか?」
「はい。今ならば。でも、次におかけになったときにはおとりできないかと思います」
ということで、即決で予約を入れることにした。
その年、本当に運良く、お得で数の少ない部屋がとれた。
係の人によると、テラスルームはスィートルームの仲間になるそうだ。専用ラウンジがあり、そこでウェルカムドリンクが出て、鍵を受け取る。朝食もつくらしい。
本当のスィートルームは18万円くらいするので、その半額で優雅な気分を味わえる。
(といっても非常に高価なことにはかわりないが)
それで、じゅうぶんに、踊らされている。
いや、ディズニーの魔法にかかったのかもしれない。
しかし、当時、収入に比べて負債が大きかったため、断念せざるを得なかった。
残念な話だった。
子どもが小さく、ディズニーランドに憧れていていた時代のことである。