以前、マンションを買いませんか?という勧誘の電話がよくかかってきました。
電話を切ると、また同じ人物から何度もかかってくることがありました。
あまりしつこいから、怒りましたが、時間をおいて、またかかってくることや、別の人物からかかることもありました。
こういう電話に対して、昔は、論理的に勝負しようとしていた時期もありましたが、最近は、そういう対応は、やめています。
基本的には、おとなしく対応して、すぐに切ります。
一度、真っ向勝負から勝負しようとして、すごく嫌な思いをしたことがありました。
売り手の業者は、「マンション投資で、5%の収益がありますから、大変お得ですよ」と語っていました。
それに対して、私は、5%では、赤字でしょうと切り替えしました。
資産100%を30年でローン返済したとすると、1年あたり3.3%の元本返済が必要となります。
それに金利3%(当時のレート)が加わるだけで、返済額は6%を超えます。
それから、固定資産税、管理費、修繕積立金、家賃仲介料なども必要となりますから、儲けは出ませんよ。
と返答したら、
「何をバカなことを言っているんですか!
5%儲かるんですよ。
こんな計算、小学生でも分かるでしょう」
お前がバカだろうと言いたかったが、大きな勘違いをしている可能性があるようです。
マンションの価値が、新築時と30年後と同じ価格で売買できる資産価値があると思っているのかもしれません。
実際、投資用のワンルームマンションの資産価値の劣化は早く、2000万円で買っても数年後には、半額の1000万円でも売ることもできません。
また、住宅ローンを組むことができないため、信販会社(オリックスやアプラス等)などから高い金利で借りなければならなりません。
この超低金利の時代でも、こういう案件で貸してくれる銀行はあります。
スルガ銀行が、その代表ですが、金利は、なんと4%。
どのくらい総返済額が違うかというと、
1%の金利だと、 約2,316万円
4%の金利だと、 約3,437万円
と1,000万円以上の違いが出てきます。
昔は、このようなハメ手は、医者がターゲットになることが多かったのですが、最近では、教師や公務員もよく狙われているようです。
また、金が多少あるが、老後が不安なお年寄り、退職して、まあまあの額の退職金を手にした人もよく勧誘されます。
マンション投資を持ちかけられるのは、迷惑な話ではあるが、その話が来るのは、あなたが、良質の属性だと考えられているからです。
お金もない、ローンも組めないような人に、そういう話はきません。
…それも、少し悲しい?
さて、勧誘の話題に戻します。
それでもおさまらないしつこい勧誘には、別の手を使います。
電話を受けている受話器を台の上に放置しておきます。
すると、何分か相手が立て板に水のように話しかけてきます。
そして、しばらく話してから、意見を求めてくる時がきます。
それに応対しないと、
「もしもし、もしもし…もしもし!」
と繰り返し確認します。
そして、少し待った後、向こうからを電話が切ってきます。
そう、相手に電話を切らせるのが早いのです。
応答のない電話は、意味がないので不安になります。
そして、かけている時間と電話料金がムダになります。
だから、偏狂者でない限り、その内、切ってくれます。
切らなければ、ムダな電話料金と時間を食うだけです。
ありがたいことに、最近、自宅にそういう電話がかかることが少なくなりました。
職場では、「減価償却」という名の、同様の売り込みがあるようですが、売り込み系の電話は、職員が切ってくれます。
人間、不安や欲があると、つけ込まれる隙が多くなります。
将来のリスクは、自分で引き受ける覚悟がないと、かえって、いらないリスクを背負い込むことになるでしょう。
素人は、どんなに勧められても、投資用のワンルームマンションだけは、買ってはいけませんよ!