東京23区で、試験的にタクシーの初乗り料金が、730円から、410円に値下げされました。
もっとタクシーを身近に感じてほしいということからのようです。
確かに、短距離で、安いと助かります。
実際のところ、どうなのでしょう?
私が在住している愛媛県では、その対象ではありません。
初乗り570円でした。
ある日、時間がない中、急いで、会場に向かうため、タクシーを利用しました。
天気もいいため、歩いて行く予定でしたが、それでは、集合時間に間に合わない可能性が高くなったためです。
タクシー乗り場に行くと、2台並んでいました。
近くで嫌がられるかもしれないと思いましたが、
「近距離でもどうぞ」
というステッカーが車体に貼られていました。
そのため、乗り込んで、
「近くてすみませんが、コミュニティセンターまでお願いします」
と伝えると、
「コミセン?」
と運転手さんが、聞き返してきました。
これ、文字にすると伝わらないので、ニュアンスを伝えると、
「なんじゃーー?」
と語尾を高くする不満げな言い方です。
気の毒なので、
「1000円だしますから」
と伝えました。
しかし、それに対して、何の返答もありませんでした。
そして、車を動かすこと2分くらい。
コミュニティセンターは、ほんの近くにありました。
降りるとき、タクシーの運転手は、何も言いませんでした。
料金は、570円で、1000円渡しました。
お釣りを渡そうとするそぶりもありませんでした。
もちろん、前言通り、1000円支払うつもりだったので、そのまま降りました。
運転手は、一言も発しませんでした。
タクシーを降りて確認すると、やはり、
「近距離でもどうぞ」
と書いてあります。
実は、降りる前に1000円を2000円にして、
「これなら、悪くないでしょう?」
と言おうと考えましたが、それはやめました。
この人は、何をしても満足しない人だと思ったからです。
同じ初乗りなら、より近い距離の方が楽なはずです。
しかし、その運転手さんは、そうではありませんでした。
一度、神戸の三宮でタクシーに乗車した時、1990円の料金で、2000円だした際、「お釣りはいりません」というと、「ありがとうございます」とその運転手さんは言われました。
これは、人間性の問題なのかと思いました。
こういうムスッとした不満げな人といると、気分がよくないので、初乗りが安いのは、かえって不安になります。
いっそ、タクシーというもの自体がなくなる未来が来ると、そんなことを考えなくてよくなります。
以前だったら、
「不満なら、『近距離でもどうぞ』というステッカーを剥がしてください」
と怒っていたかもしれませんが、それはやめました。
自分も気分が悪くなるし、相手が変わるとも思いません。
多分、その運転手さんは、「運の悪い」考え方をする人だと思い、かかわりを最小限にしました。
大手のタクシー会社だと、写真をとられて、SNSで拡散すると、炎上しそうな話です。