2015年9月8日
コミュニケーション不足で分からないこと

一般の碁会所に行くと、必ずと言っていいほど、口悪じいさん、性悪じいさんが存在するものです。
碁会所に行くには時間もかかるし、お金も高いし、意地悪な人と顔を合わせたくないので、ネット碁をやることにしました。
しかし、ネット碁をやっていても、失礼な人がいることにすぐに気付きました。

・明らかな「待った」をクリックミスとして申請する方
・勝負に負けると、「無勝負にしてくれ」と申請する方
・勝負は、ついているのに、時間切れかミスを狙ってか、投げない方
・勝負に負けると、挨拶もなしにすぐに消える方

嫌だなと思いつつも、そういう方と最近になって、少しだけコミュニケーションがとれるようになりました。
ネットですから、声はなく、文字の入力のみです。

ある時、挨拶なしに逃げた高段者がいたので、残った観戦者に呼びかけました。
「失礼な人ですね」
そう書き込んだら、「そんなに悪い人ではないのですよ」という返答が。
理由を訊ねたら、その方は、ネットではなく、リアルな世界でその人と出会い、対局しており、その際、コミュニケーションが苦手な方だけど、根は悪い人ではないということを伝えられました。

ネットでありながら、リアルでつながっているとは、めずらしいですが、リアルに会っている方の言葉は説得力があります。
その逃げた方は、観戦から出ると、戻ってこられて元の対局者と言葉を交わしているようでした。

負けた勝負を「無勝負にしてくれ」という方は、対局が終わった後、詳細な検討を行いました。
そして、時々、私の碁を観戦してくれ、手直しもしてくれます。
この方も親切なところがあり、根が悪いわけではないようです。

勝負が大差で、ついているのに最後までやった方も別の機会では、局後の検討をしっかりとしてくれ、心理的距離は縮まりました。

囲碁という戦いも一つのコミュニケーションである、という話もあります。
ただ、それだけでは分かりません。
言葉によるコミュニケーション不足が印象を悪くする面も否めません。

ネットでもコミュニケーションによる誤解が多いことは知られています。
やはり最後は、そういうところでの相互理解につきるようです。