最近、車の買い換えを考えていた。
理由は、今の車の年式が古くなり、走行距離も16万kmを超えたということがある。
そのため、買い換え候補の2つの車種をネットで調べて比べていた。
そして、新しい車を買った時、今の車を下取りに出すか、別の所に売りに出すかも検討していた。
その一環として、買い取りに出した時にいくらになるかを査定してみたくなった。
ネットのあるサイトに4社ほどの査定が受けられるようになっている。
情報を入れて、結果をみると、査定できるのは、近くに店がある、ある大手の会社だけだった。
ネットで申し込みをすると、すぐに自宅に電話がかかってきた。
あの早さには驚いた。
そして、査定を執拗に勧めてくる。
そこまでする気がなかったのだが、一つは根負け、一つは興味で査定を行うことにした。
夕食をとってから、お店に車を持ち込んだ。
案内された席に座って書き物をする間に飲み物が提供された。
そして、しばらくして査定の価格が出た。
その価格は、「2万円」だった。
前の車でも10万円で売ったのだが、それよりも安い金額の提示だった。
これは、一番には車の状態によるものが大きかろう。
しかし、お店によって、かなり変わることもあるらしい。
本日行った店は、有名ではあるが、安く買って、高く売る店の一つの代表格だろう。
これだったら、Yahoo!オークションに出した方がいいかもしれない。
と同時に、今の車を大事にしようと思う気持ちが出てきた。
価格に反映されなくても、性能や乗り心地はなかなかよい。
今の車を買い換えようと思うのは、車のことで困ったからではない。
ただの気分で新しい車がほしくなった気持ちも正直ある。
畳と女房は新しいほどよい、というが、車にもそういう一面がある。
一時は惚れても、別の車に浮気したくなるものなのだ。
そういう気持ちをごまかさずに見据えることにした。
現実をみる。
この車を2万円で買ったと思うのなら、ただみたいなものだ。
それなら、ただの車を後、5万km、3年ほど乗り継いでみるのもよかろう。
「ただで車に乗ってやる!」
そう思いながら帰路についた。
自宅に帰って、駐車場に車を置こうとしたら、バッグがないことに気づいた。
こんなことは、はじめてだ!
査定額に動揺したのかもしれない。
こちらのバッグには、お金だけで20万円から入っている。
クレジットカード、運転免許証、印鑑証明書、健康保険証など大切なものが満載されている。
この方がよほど価値が高い。
きびすを返して、お店を再訪すると、店員さんがバッグを持っていてくれた。
日本は、ありがたい。
海外では、肌身離さず、しっかり身につけている。
ひったくられないように、たすきがけにして。
日本のよさを1つ確かめることができた。