味覚が優れていると言われているすきばやし次郎の店主、小野次郎さん。
味と技を求めて、よりよい鮨を創作することを模索する。
業界を牽引してきた有名人として、すごいことである。
また、職人気質と言っていい、仕事にこだわる。
そして、マジメである。
その次郎さんの映像をYouTubeで観た。
その中に、ふと不思議に思う疑問点が1つあった。
次郎さんは、いい鮨を握るため、○○さん(名前は覚えていません)のような味覚があったらいいのにと言われていた。
○○さんの味覚があれば、もっと美味しい物を判別できて、もっとおいしいものを提供できるのに、というあこがれの気持ちだ。
頂点を目指す人として、さもありなんと共感するところあり。
常に上を目指す、前に進む姿勢はすばらしい。
一方、それに関しての違和感が1つ。
次郎さんは、50代まで(あるいは60くらい?)までタバコを吸っていて、心筋梗塞をおこしたことがある。
それで、店の存亡に関わる窮地に陥ったことがある。
それ以来、タバコは吸っていないそうである。
このことについて、私は不思議に思う。
倒れるまでタバコを吸っていたのは、甘えではなかったのか?
最高の職を目指す職人としては、初めからタバコを吸わないか、職人になると決めた時点から、タバコをやめていた方がよかったのではないだろうか?
もう休刊となった「美味しんぼ」でも、海原雄山が主催する美食クラブの職人に志望する若手職人が、緊張した時、タバコを吸うため、その匂いが食べ物に移り、「料理人の資格がない!」と海原雄山にこっぴどく怒られ、山岡に泣きついた1話がある。
そう、味の頂点を目指すなら、脳細胞のみならず、嗅覚そして味覚を損傷するタバコを吸ってはいけないのである。
現在は、御年90歳くらいになり、技の衰えもあるかもしれないが、タバコを吸わないことは、味覚にいい。
すきばやし次郎が本当に有名になったのは、タバコをやめてからではないだろうか?
タバコを吸いながら、最高の味を目指すというのは、欲張りだと思う。
これは、勝手な私見だろうか?