2017年11月29日
これからは、勉強よりも柔軟な思考がないと生き残りにくい

学歴社会というものがありました(今でも、いくらかはあります)。
大学を出ている、出ていないだけで、給料にかなり差があった時代があります。
昭和の時代がそうです。

しかし、その昭和の終わり頃には、もう学歴があっても就職が難しい時期がありました。
就職氷河期という言葉もその頃からあったかもしれません。

大学を出ているだけでなく、東大を卒業しても思う就職口が難しいので、大学院に進んで博士号をとる。
それでも、就職が難しいオーバードクターというものが出現してきました。

1980年頃からのバブルの時は、人材が足りなくて、難関大学でなくても多くの人が一流企業に就職できました。

その後、バブルの崩壊で、一気に就職難になりました。
その後は、景気の変動に合わせて、就職しやすかったりしにくかったりと様々です。

数年前には、就職氷河期の再来と言われたものの、最近は、バブルを超える求人倍率となって就職しやすくなっています。

ただ、今後、就職したものの、その先の進路が大きく分かれてくるものと思われます。
バブルの頃にありましたが、就職が容易であった時代の人は、会社を辞めやすいと言われています。
また、どこかに入ることができるという感想を持っています。
逆に就職氷河期に就職した人は、なかなか辞めません。
就職する厳しさを知っているからでしょう。

就職する際には、企業は、雇用する人の実績を測ることができません。
そのため、学歴がかなり重視されます。
いわゆる、難関校の出身者が有利となります。

最近、話題に出てくる私立での早慶卒業者の生涯賃金は4億8千万円くらいで、その他の平均3億少々と比較して、1億円を超える賃金格差があるというデータが出ています。

ただ、最初の会社に就職した後は、実績をみられるので、出世スピードも変わってきます。
さらに、最初の会社を退職して、再就職すると、ほとんどの場合、賃金が下がります。

日本では、公務員を除くと、終身雇用の時代は終わりを告げましたが、今後は、さらにその波が加速するものと思われます。
特にIT関連では、若い年代が台頭して、年を取って時代に追いつけなくなった年代は、技術で勝てなくなっています。

職人のようなものを除けば、そういう風潮が強くなっていくものと思われます。
全体を見通す思考、コミュニケーション能力など、リーダーに長けた資質を持っている人は上に残っていっても、そうでない技術屋は、下の者に追い越されることが当たり前になってくるかもしれません。

とすると、これからの時代は、戦国の武人が活躍するような世の中になってくるかもしれません。
ただし、その武人が持つのは、刀ではなく、ITなど新しいリテラシーを武器とします。

柔軟な思考ができなくなると、生き残りにくい時代になってくると思われます。