バイヤーがどのくらいの取り分をもらっているのか?
それは、業種によっても会社によっても異なるだろう。
この利益率というのは、客に知らされることはないので、不明な点が多い。
不動産で言うと、販売に徹すると、売上の2割くらいが収益になると言われていた。
だから、新築マンションを買って登記したら、中古マンションに早変わり。
そして、新品を未入居の物件で売り出したら、売値が2割ほど下がると言われている。
その2割が、販売のために使われた金額となるのだ。
最近では、未入居中古は3割下がると言われている。
(東京の都心部では、状況が異なるのだけれど、そのことについて今は触れない)
さて、先日、JAのネットでみかんを購入した。
愛媛県の高級ミカンで、品数が限られたものである。
糖度が高く、皮も薄い。
食べやすくておいしいということから、「紅マドンナ」というブランド名をつけて、1個600円くらいで売っている。
それが1年の内でも12月の1ヶ月くらいしか、手に入らないものだから、人気があって、早めに売り切れてしまう。
自分が食べるものとしては、値が高い。
贈答用や高級料理で供されることが多い。
値段が高いのに、なぜ、早くなってしまうのかという疑問に対しては、いくつかの理由が探索される。
・期間限定の品であること
・愛媛果試第28号という品種に限られていること
・紅マドンナは、JA全農えひめの登録商標であり、愛媛県産であること、系統JAから品質保証されたものに限り、その名を冠することができる、つまりは、同じ種からできたものでも、お墨付きが必要なこと
・皮が薄くて傷つきやすいので、手間がかかり、正式出荷できない物が多く発生する
などの理由がありそうである。
今年は、たまたま思い出して、JAの販売にアクセスした。
2.7kgの箱であるが、大きさによって、L、2L、3Lとある。
そして、大きい玉ほど値段が高いということを知った。
参考のため、一通り買ってみた。
以下が、その注文情報のコピーである。
※ 商品名 : 愛媛生まれの貴婦人 紅まどんな 約2.7kg 赤秀3L(10玉)
※ 小計 : 6,000円 X 1個 = 6,000円 (税込)
※ 商品名 : 愛媛生まれの貴婦人 紅まどんな 約2.7kg 赤秀2L(12玉)
※ 小計 : 5,000円 X 1個 = 5,000円 (税込)
※ 商品名 : 愛媛生まれの貴婦人 紅まどんな 約2.7kg 赤秀L(15玉)
※ 小計 : 4,200円 X 1個 = 4,200円 (税込)
※ 配送方法 : ヤマト運輸(青果)
※ 送料 : 550円
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商品合計(税込) : 15,200 円
送料計 : 550 円
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請求総額 : 15,750 円
と以上のようになっている。
実は、先日、百貨店のお歳暮コーナーで同じものを2種類見つけた。
Lは、5000円+税
3Lは、7000円+税
という値段であった。
この百貨店は、百貨店カードを持っていると、優待割引がつかえるため、税については、差し引いてもいいだろうと考えた。
その結果、バイヤーが1箱売ると、大体2割の利益を得ることができるものと計算した。
他に、農協からの手数料ももらっているのかもしれない。
ちなみに、百貨店の店頭に紅マドンナの品が並んだのを見た時、ネットで買った同じJAサイトをみたら、すでに、売り切れ状態であった。
バイヤーが手数料をとるのは仕方がない。
商品を世に広めて、人の手に届きやすいように手配するのだから。
そして、それでその人たちは、メシを食っている。
中間マージンを抜いて安く手に入れることができたのはよかった。
しかし、次に人に贈ろうとした時には、もう手遅れだった。
情報と早さに劣ると、金を失う。