朝、眠い目をこすりながら、勇気を出してふとんを出るのと、寝たいだけ寝る心地よさは違います。
私は、小学校の時からぐっすり寝ることが好きでした。
小学校高学年から通い始めた塾は、おばあさんが経営するスパルタ塾でした。
4当5落といって、4時間眠るだけで勉強する者は合格して、5時間眠る者は落ちるとよく語っていました。
宿題が多く、やり遂げるのに深夜までかかりました。
今考えると、非科学的です。
子どもの成長に睡眠を欠かすことができないのに、それを根性論で一時的に乗り切っても損するだけです。
一時的というより、睡眠時間の短さはパフォーマンスを落とす可能性があります。
実際には、6時間以上は寝ていましたが、それでも眠気は取れませんでした。
それ以来、私の欲求は思いっきり寝ることが一番の夢だった時期があります。
中学生になった日曜日は、12時間から18時間寝ることもありました。
一気にスパートして、後はさぼるのは、人生のムダですね。
私は、そういうムダをするクセをいつの間にかつけてしまっていたようでした。
中学生の間は、それほど勉強もせず、睡眠も小学校の時より融通が利きましたが、成績自体は、小学校の時よりよかったかもしれません。
高校生になって、短距離走が地道な長距離走にはかなわないということを知ることになりました。
しかし、この時には、怠け癖が染みこんでいて、芳しくはありませんでした。
普段、何気なくすごしている輩が、自分で計画を立てて地道に勉強していることを知り、驚きました。
大学生になると、もっと自主性を重んじられるため、一時的にはいい時期もありましたが、やる気のない時は、一気に下降しました。
仕事になると、特別に優秀なヤツは別にして、本当に地道に努力している人間が成果を上げていることを実感しました。
世の中、頭のいい方が有利になることが多くなります。
でも、本当に成功する人間は、地道に行動している人が多いようです。
ただし、地道に努力しても努力の方向が間違っている人がしばしばいて、そういう人は、自分の人生を見つめ直すことが必要となります。
できれば、自分の人生に変革をもたらす師匠と出会うことができればさいわいです。
ウサギとカメは、圧倒的な能力差がなければ、カメが勝つことが多くなります。
でも、カメさんの中に進む方向を間違える人が多いので、そのことが残念です。
カメさんも正しく勉強しなければ、意味がないのです。