2015年3月22日
あれは、コーヒーの値段ではない

大手チェーン店を除いて、コーヒーの値段には、ばらつきがある。

地域や立地、店の雰囲気によって千差万別と言える。

が、大雑把に言うと、
安いお店で300円
高いお店で900円
というところかな。

ブルーマウンテンなどではなく、スタンダードなコーヒーの値段ですよ。

コーヒーの原価自体は、10円、20円とか安いもの。
もっと値段をかけても100円ほどで済むだろうから、
大変原価率が低く、粗利の高い食材(?)といえよう。

しかし、あれをコーヒーという飲料に対する対価だと考えるのはやめにした。

格付けの高いホテルに入った時、座って一息ついて、コーヒーを飲みたいと思うことがたまにある。
待ち時間に使いたいと思うこともある。
人との待ち合わせでは、絶好の場所にあることも多い。

私は、中級~高級ホテルのラウンジでコーヒーを飲んだことが数回だけある。
いずれも人との待ち合わせや会話のためだ。

ところで、地方の喫茶店では、コーヒーはそれなりの値段である。
安ければ400円~600円ほどと、大差はない。
ケーキセットや食事とのセットだと、コーヒーの値段が+250円とか、場合によっては100円の追加で済む店さえある。

そんな中で、ホテルのラウンジで1杯のコーヒーを飲むと、値付けが高いのに驚いた。

東京ドームホテルで900円くらい。
パークタワーホテル(東京タワー近くの高層ホテル)では、1200円ほどになる。

一度、友人と話をするために、45階に位置するリッツカールトンのロビーで飲んだら、サービス料など込み込みにて、二人で5000円以上必要となって、大変驚いた記憶がある。
あそこは、座ってメニューを渡されないと値段が分からないから、つらいよね。

あの頃は今よりホテル業界の景気が悪くて、その東京リッツカールトンでさえ、ランチの値段が4000円と6000円の2種類だった(寿司と天ぷらの場合の基本メニュー)。

高級ホテルのランチは値頃になったのに、コーヒーが異常に高くて驚愕したが、あれは、コーヒー代だと思わない方がいいと考えている。

景色のいい場所で、優雅に話ができる社交場だと考えた方がいいだろう。

私は行ったことがないのだが、銀座のクラブで、ちょっとでも腰をかけると5万円とか10万円とか必要になる店がいくつもある。
それでも、通う人がいるのだから、それだけの付加価値を認めている人が相応におられるのだろう。

ちなみに、リッツカールトンでは、概ね庶民の感覚を超えたお金が必要になることが多いが、何でもかんでも値段が高いわけではない。

鉄板焼きのプレミアムコースは、確かにお高いものの、お台場にあるホテル日航や早稲田にあるリーガロイヤルホテルの高級鉄板焼きは、それよりも高額である。

また、同じミッドタウンのビル1階にあるリッツカールトンが運営している喫茶店では、普通のコーヒーは1杯500円を切る。
二人でそれなりの時間お話して、会計の料金が1000円を切ると、ちょっと申し訳ないような気にもなってくる。

コーヒーの値段ってわかんないな、と考えてしまう。
提供するお酒の値段なんて、もっと分からない。

客が納得していれば、価格は自由といっていいのだろう。